2017年第3回北海道議会定例会 予算特別委員会9月29日
昨年(2016年3月)真下紀子道議の道議会質問に対して、高橋知事は、警察職員の不祥事と処分、公表のあり方について「効果的公表のあり方を検討する」と答弁していました。これら指摘を受けたあと、2016年6月1日以降からは、道職員の職務に関係のしない例も含め、懲戒処分のすべて公表対象とし、道職員の服務規律の確保に努められてきました。
北海道警察を除いた、北海道では組織での不祥事と処分の公表範囲が拡大するなど、北海道職員においての服務規律の確保の努力がなされているところがあります。
しかし、北海道警察では2016年度中の懲戒処分に係る事案が、懲戒処分の約3分の1にあたる32%が非公開となっているなど、知事部局では、2016年の懲戒処分から、すべて公開している中で、北海道警察は公開に関する方針の見直しがされておらず、非公開事案がいまだに存在します。北海道警察では、2014年を底に不祥事が増加をしており、重大事案となる情報漏洩の疑いで摘発された現職の警官が、2015年以降3人目となって毎年繰り返されているのが現状です。
しんぶん赤旗 2017.11.3
真下道議は、懲戒処分の一部非公開とする北海道警察の姿勢改善を求め、他県の公開している実態を調べるなどして、早急に取り組むべきと真下道議が指摘しました。
【2016年度(平成28年度)中 北海道警察が非公開とした6件の懲戒処分】
1.内部職員に対し、不適切な言動等をした異性関係不適切等事案。
2.内部異性に対して、強いてわいせつな行為をした強制わいせつ事案。
3.車両を運転中、信号無視等をした道路交通法違反等事案。
4.条例に抵触する卑わいな行為等をした条例違反等事案。
5.警察職員としてふさわしくない飲酒に関する不適切な行為をした事案。
6.駐輪場に放置された自転車を横領した占有離脱物横領事案。
※今回の予算特別委員会質疑で上記の2016年度他、2015年度中は14人の非公開事案があった事が明らかになりました。また、2017年度中では8月現在で2人の非公開事案があります。
※2016年度中は、上記非公開以外に、免職が4人。停職が5人。減給が6人。戒告1人。これら16人が懲戒処分者があります。
【現職の警官が2015年以降で3名情報漏洩の疑いで摘発されている事件】
◯平成27年
札幌方面警察署の警部補が、暴力団関係者に対し、詐欺事件の捜査情報を漏らし、また元警察官に特定の個人の暴力団としての登録の有無を漏らした事件。
◯平成28年
警察本部薬物銃器対策課の警部補が、覚せい剤密売仲買人に対し、薬物事件捜査情報を漏らした事件。
◯平成29年
9月に函館方面函館西警察署の巡査部長が、大麻とみられるものを譲り渡した知人に、車両所有者照会の結果を漏らした事件。