2022年3月23日の道議会保健福祉委員会
真下紀子議員の質問に道は、道立江差高等看護学院で2019年に亡くなった学生は自殺だったと認めました。
第一報がなぜ学院なのか
道は、学生を発見した教員は、警察に通報したと答えましたが、真下議員は、「事故報告書では最初に電話したのは学院、その後に警察に電話している。救命最優先ならなぜ救急に通報しなかったのか」と追及しました。道は、通報については答えず、救命の対応を試みたが、その場の状況から蘇生措置は取られなかったと答弁。
第三者調査でもハラスメントの言及が
江差高看では、第三者委員会の調査で、日常的に陰湿なパワハラが続いていたことが認定されていますが、この学生に対するハラスメントについての直接調査は行われていません。道はご遺族からの申し出がなかったことを理由にしましたが、第三者委員会の調査の中で、本事案についての言及があったことを認めました。
学院の教育姿勢の改革が必要との助言に、電話対応
真下議員は、報告書に臨床心理士の資格を持つ非常勤の方が、「学生の親、学生の中に講師の厳しさがストレスになっている様子がうかがわれた。学院の教育に対する姿勢を改革する必要があるのでは」と学院に助言していたことが明記されているとのべ、道の対応をただしたところ、当時、道は、学院と電話でやり取りをしただけでした。
道の対応に問題があったと認める
真下議員は、ことの重大さを全く認識していない対応だと批判。これまで教員によるパワハラの告発が繰り返されるたびに、事態の深刻さを軽視してきた道の対応を厳しく批判しました。道は、部としての対応に問題があったことを認めざるを得ませんでした。
自殺との関連再調査を
真下議員は、学生の自殺に関しても実態調査が必要と述べ、パワハラとの関連の再調査を求めました。三瓶徹保健福祉部長は、「重大さに鑑み第三者委員会に相談したが、自殺につながるハラスメントは確認できなかった。ご遺族からのお話をいただいた際には誠実に対応する」と、再調査にとりくむ姿勢を示したため、大きな衝撃を受けた保護者に配慮し、早急に取り組むよう求めました。
2022.3.25 しんぶん赤旗