教職員団体の実態調査等について(文部科学省からの調査への対応について)
2017年12月5日(火)第4回定例道議会 一般質問
真下紀子道議会議員
文部科学省では、教職員団体の実態を把握し、文教行政上の基礎的資料とするため調査を行っており、道教委からも回答している。道教委での調査手法は、各学校長に親展で送付し、学校長自らが考える加入者数を回答させているとのこと。調査手法の考え方と妥当性について、教育長の認識を伺います。
柴田 達夫教育長
昭和33年度から都道府県及び政令指定都市の教育委員会を対象に「教職員の組織する職員団体の実態調査」を毎年実施し、職員団体ごとに職種・学校種別の人数を把握しているところでございます。道教委では、各教育局を通じ、道立学校及び各市町村教育委員会に対し、各校長への照会は親展文書とし、校長が個々の職員に聞くことなく、わかる範囲で、人数のみを報告させるなど、行なってきたところです。わかる範囲で人数のみを把握させるなど、職員の職員の個人管理に十分留意した上で調査を実施しているところです。
真下紀子道議会議員
実際に不利が生じているかどうかではなく、誤解が生じないやりかたに見直す事が大事ではないのか。厚生労働省が行なっている「労働組合基礎調査」のように、職員団体に直接照会するやり方に見直す事で、個人の特定や選定といったいらぬ心配もなくなると思うのですが、教育長の見解を伺います。
柴田 達夫教育長
道教委では、国の教職員団体の実態調査にあたっては、職員の個人情報の管理に、充分留意する事はもとより、今後は、都道府県における対応等について調査を行うとともに職員団体に対して情報の提供等について協力を求めてまいりたいと考えております。
真下紀子道議会議員
道教委では、人事協議の際に異動対象者に関する職員団体への加入状況について、各学校長から聞き取りを行なっていると聞いたが本当か。本当だとすれば、確認している目的を伺う。また、どのような調査手法で行なわれ、集めた情報はどのように取り扱われるのか、具体的にお示し願う。
柴田 達夫教育長
道教委では、人事異動あたり、異動候補者の状況を詳しく把握し、全道的視野と長期的展望に立って、適材適所を基本とした異動を進める目的で、人事担当者と道立学校長が協議を行なっており、その中で、生徒指導、進路指導等の校務分掌の経験や部活動の指導状況などの教職経験に関する事項に加え、家族の健康状況や子どもの進学等将来の見通しのほか、職員団体の加入の有無などについても聞き取りを行なってきたところでございます。こうした聞き取りの内容につきましては、人事異動における教職員の関連情報の一部として把握をしてきたところでございます。
真下紀子道議会議員
組合の加入状況について、本人の知らないところで、ましてや人事協議の場で話し合われているということは、加入の有無が人事異動の判断材料の一つになっていると言われてもしょうがない。不利益につながる訳でないとの言い訳をはこの際通用しない。見直すべきと考えるが、教育長の見解を伺います。
柴田 達夫教育長
道教委としては、これまで、人事異動の協議に際し、聞き取りを行なってきた「職員団体へ加入の有無」については、誤解が生じる事があってはならない事から、今後見直しを行なってまいります。
しんぶん赤旗 2017.11.19