北海道議会 予算特別委員会(保健福祉部所管)
「北海道子どもの生活実態調査」
9月29日、真下紀子道議は、平成29年第3回北海道議会定例会予算特別委員会(保健福祉部所管)「北海道子どもの生活実態調査」の結果から以下のような質問をしました。
「北海道子どもの生活実態調査」の結果では、子どもの栄養、食事については、毎日朝ご飯をとっているか、経済的理由で食料を買えなかったりしたことがあるかの調査項目にとどまっており、貧困等によって食事が十分にとれない子どもの低栄養が健康に及ぼす影響について把握できないのではないかと指摘しました。
調査によると、食事内容は3食十分な栄養が取れない上、炭水化物に偏りがちで、たんぱく質やミネラル、ビタミンを含む緑黄色野菜や魚介類は、給食が担う食生活が目立っているのが現状で、家庭の食事のバランスが取れていないということがわかってきています。
健康への影響は、筋肉や内臓・骨の成長に欠かすことのできないものであり、課長答弁からも、免疫力の低下によって風邪 をひきやすい、貧血を起こしやすい、肥満傾向などの不調の恐れがある事がわかっています。また、虫歯が口腔 崩壊を引き起こす例もあり、深刻な事態も起きています。こうした実態を道はどのように把握しようとしているのか質問しました。
真下道議は、子ども食堂などの取組みが進んでいるが、給食かで栄養バランスをとっていたり、休日に食事をとれない、夏休みや冬休みなどの長期の休みの後に体重減少が生じる対策を講じる必要があり、給食の無償化というのは急がれる事と質問しました。
さらに、調理の要員派遣やNPOに よる配達など、子どもが自宅でしっかり食事をとれ るように支援をする取組や、食の自立をめざして調理技術を練習させたり、食品の希望者への提供に取り組むところも出てきているので、限定的とはいえ、こうした取組を広げることが必要と指摘しています。
自立支援担当課長からは、栄養の確保への取組については、道民の方々が健康な生活を送るため、食事バ ランスガイドや早寝早起き運動の普及などを通じ子 どもの成長や発育に必要な栄養の確保について啓発を行い、市町村では、栄養士等による保健指導に加え、食事づくりの支援が必要なひとり親世帯にホー ムヘルパーを派遣する事業を行うなど、こうした事業が多くの市町村で行われ るよう一層働きかけ、子どもたちが地域 とのつながりを持ち、安心して暮らすことができるよう、学習支援や食事の提供などを行う居場所づくりの取組の拡大に向け、企業と連携した食材の確保 などの好事例の紹介をはじめとしたマニュアルを年 内に作成するなどして、全道で地域展開されるよう取り組んでいくと答弁がありました。
真下道議は、今年の3月道議会で指摘した「子育て世代包括支援センター」の 設置が17市町村、20か所にとどまっている事、相談支援体制を充実することが重要であること、旭川市子ども総合相談セ ンターを訪ねたおり、子育て支援については懸命に 取り組まれているが、一方貧困対策への支援というのが なかなか進んでいないのが現状があるなど、課題が多い点を指摘し、北海道として相談のすそ野を広げ、医療機関など含め、相談カードの設置など普及を図り、相談体制の充実と拡充を進めるべきと質問しました。
真下紀子道議 予算特別委員会(保健福祉部所管) 平成29年9月29日(金)
精神障がい者の生活実態と支援の調査結果から
真 下道議は、旭川市の精神障害者家族連合会が、455人の精神障害者の生活状況を調査し、生計費や生活保護の受給の状況、複数診療科の負担を分析し、負担 が大きいなど貴重な結果が得られた事を紹介し、道の重度心身障がい者医療給付事業を実施が、精神障がい者1級の通院のみで、対象は数%の事業対象 とか限定されていることを指摘、9割以上が対象外となっている現状を事を明らかにしました。
具 体的には、精神障害者保健福祉手帳の所持状況は、道内の精神障害者保健福祉手帳の交付数は、平成28年3月末現在で1級の方 が3,722人、2級の方が25,625人、3級の方が14,505人で、合計すると4万3,852人となっており1級の方の通院医療費を助成す る重度心身障がい者医療給付事業の給付対象者は、同年3月末現在1,720人で全体の3.9%とである事が、わかりました。
真下道議 は、精神障がいの場合は非常に医療費の負担が重く、 他の二障がいに比べて支援策が手薄となり、家族への負担も重く生活が難しい状況となっている事を委員会で指摘し、医療費の負担感について、7割を 越える方があると答えた調査結果に基づいて道に改善をせまりました。旭川の団体の調査から北海道が精神障がい者の生活実態をよく調べていないこと も判明、医療制度の支援も、この9年間拡充されず、医療費の負担感等は非常に重い状態で、地域で安心して暮らすことができる支援の在り方の検討が 必要な時期ではないかと、指摘を行なっています。