水産林務委員会調査報告 1
広大な北海道を実感する道内調査
2016年8月25日(木) 水産林務委員会の視察
旭川から240㌔離れた猿払村。広大な牧場にたくさんの牛が放牧されていますが、牛も風車も小さく見えます。ホタテ漁を終えた船が列を作って漁港に戻ってきていました。
ホタテとミルク、遠足に来た子どもたちの声がいっぱいの中、8月25日、水産林務委員会の視察が始まりました。
猿払村ホタテ総合加工場
ホタテ生産で有名な猿払村のホタテ総合加工場を視察
猿払村漁協の組合長さんが案内してくれました。船から水揚げされたホタテはトラックで加工場に集められ、ベルトコンベアにホタテがいっぱいのせられて移動していきます。過熱で殻が外され、貝柱を取り出した後、じっくりと乾燥させて味を凝縮します。
乾燥して製品となるまでに一ヶ月半かかります。風圧で規格ごとに選別するなどラインが自動化されていますが、貝柱をとるところや商品チェックなどは人の手で行われます。
乾燥室はホタテの貝柱の匂いでいっぱいでした。海の恵みと漁業関係者の知恵に育まれたオホーツク漁業に学ぶものがあります。
枝幸町 水産鮮度保持・加工処理施設
EU向けHACCP対応
枝幸町の水産鮮度保持・加工処理施設では、食品衛生管理がEU向けHACCP対応になっており、冷凍ホタテを製造しています。急速冷凍庫を通過し、大きな冷凍ホタテ(玉冷)ができ袋詰めされていきます。
※HACCP : 食品の製造・加工工程の段階で危害の発生のおそれのある微生物汚染等をあらかじめ分析し、製造工程に最も効率よく管理対策を、こうじれば良いか安全な製品となるかを定め、連続的に管理し製品の安全を確保する衛生管理の手法。
水産加工は燻貝も冷凍も電気の消費が多く、北電の電気料金値上げは、製造工程のコストに大きな影響があるということです。
枝幸町 オホーツクバイオエナジー(株)
枝幸町では、オホーツクバイオエナジー(株)を視察しました。大型の高度機械を使い、2時間でトラック3台分のチップが製造されます。ハ―ベスタで枝葉を落とされ、長さも切りそろえられた丸太が集められていますが、燃やされるだけではもったいないように思えます。
ハーベスタ : チェンソーで行う立木の伐倒、枝払い、玉切りと集積作業を行う自走式機械
輸送コスト面から、輸送距離が短い道東に建設された本州大手のバイオマス工場の燃料として使用されています。出来れば、身近な地元などでのバイオマス活用が出来ないか検討されているとの事でした。