JR北海道社長らを参考人招致へ

地方路線問題特別委員会
JR北海道社長らを参考人招致へ

※北海道地方路線問題調査特別委員 _ 真下道議PDF

【JR北海道の経営にかかわる資料提供求める】
JR北海道の事業範囲の見直しなどについて議論するため、昨年12月第4回定例道議会最終日に設置された地方路線に関する特別委員会は、1月11日に2回目を開催。
委員会終了後の理事会協議で、今後の議論を深めるため、2月にJR北海道社長らを参考人招致し、また、JR北海道の経営にかかわる資料提供も求め、新幹線の赤字などについても議論できることを全会派で合意しました。

真下議員は、JR北海道の厳しい経営状況を生んだ原因は、国が30年前に国鉄分割民営化を強行し、その際赤字経営であるということを前提としながら、経営案的基金の運用益について低金利政策を同時に行って十分な運用益を得られず、経営に大きな影響を与えたとことと併せて、JR北海道による度重なるトラブルに私は警鐘を鳴らしてきたけれど、それにもかかわらず重大事故を起こす、安全対策を怠ってきた。

18.01.11_JR2

さらには、今回、道民との議論を前提にする前にJR北海道自らが単独で路線を維持できない線区を発表する。こうしたことに大きな原因があり、「JR北海道は、地方公共交通を担う事業者としての責任放棄ではないか」という意見がでる程の事態、そうした事態だということを厳しく指摘したうえで、「現状の路線維持を原則とする」ことを主張し、質問にたちました。

【事業範囲見直しの期限について】
真下議員は1月11日の地方路線問題調査特別委員会での質疑の冒頭、「現状の路線維持ということを原則にしながら議論を進める。利用者、道民の声をよく聞くということが非常に重要であり、JR北海道もそういう立場に立つことが必要」と主張。道側は、「道民の暮らしや産業経済にこれまで果たしてきた鉄道網の役割を踏まえると拙速な見直しは、あってはならない」との認識を示しました。

【具体性に欠けるJR北海道の自助努力】
道がこれまで繰り返しJR北海道に求める自助努力とは具体的にどのようなことかとただすと、「国に対して、JRへの徹底した自助努力への指導の徹底を求めた。鉄道事業以外の収益を見込める新たな事業を戦略的に育てていくなど、収益拡大に向けた取組を積極的に行うとともに、地域での検討・協議の場などにおいて十分な説明を行うことを強く求めると答えるにとどまり、道からは自助努力を具体的に示すことができません。

【国への償還がJRの経営に与える、返済猶予の検討を】
真下議員は、「これまで国からの数次にわたる支援が行われ、償還がJRの経営悪化に与える影響は少なくない。返済用紆余を検討する必要があるのではないか」と提案しました。

交通政策局長は「国から支援を受けている1千200億円のうち、900億円が無利子資金の融資となっている。2019年度以降は国の支援がなくなることに加え、無利子貸付の返済も重なり、資金繰りが急速に悪化する。JRが資金繰りの悪化を理由に拙速な見直しを進めることがあってはならないと考えている。国に対し、無利子資金の返済の猶予や、国の支援の終了後における必要な資金対策など、資金繰りの改善に向けた対策を早急に講ずるよう要請を行ってきていると答えましたが、真下議員は償還表について再度質問し、これまで道は償還表などの提出を求めたことがないことがわかりました。

【老朽化対策・安全対策の具体的長期計画なし】
現時点におけるJRの安全対策の取組状況やトンネル、鉄橋、電線等といった鉄道施設に関する維持管理対策、費用の見通しについても質問。JRの平成28年度決算における修繕費は、337億円。輸送密度200人以上2000人未満の線区だけで、今後20年間で167億円に及ぶ大規模修繕・更新費用を要することが見込まれている。道はに鉄道運輸機構の特例業務勘定を活用した老朽化した鉄道施設等の保全・更新などに対する支援策を求めたほか、JRに対して安全確保に向けた今後の対策が確実に講じられるよう、計画的な措置を求めると答えました。

【新幹線の赤字含めた総合的議論を】
真下議員はJRの経営問題は、線区ごとの議論にとどまることなく、地方公共交通としての役割、国がどういった役割を果たしていくのか、スキームの変更も含めてJR北海道の経営全体の議論などを総合的に進められていく必要があるとのべ、新幹線の赤字についても議論する必要があると主張し、委員会での議論を求めました。理事会で協議し、次回から議題とすることになりました。

【実態応じた利用拡大を】
また、利用拡大について、日高線や他のローカル線の魅力を紹介し、路線存続の必要性を強調。北海道観光振興機構の堰八会長が「鉄道は広大な北海道で観光客の移動を支える重要なインフラで、鉄道そのものが観光資源だ」と発言したことを紹介。「観光客が順調に増えている中で、旅行形態が団体型から個人型に変化し、旅行手段として道外客が3割、外国人客の5割が鉄道を利用するなど、大型バスから鉄道などを利用した観光にシフトしている。北海道の隅々まで行くことができる路線は残して欲しい」との発言に道の見解を求めました。

黒田交通企画監は、「今後、急増する個人客を中心とするインバウンドをはじめとした誘客の一層の促進や観光列車の運行の実現に向けた検討などを通じ、鉄道を利用した広域観光ルートの形成に向けた取組などに対し、積極的に協力、支援を行う」と応じました。

【精緻な調査結果の情報提供を】
また、旭川市を中心とする宗谷線、石北線、富良野線の利用状況の独自調査などを踏まえ、富良野線では利用増によって路線見直しの対象から除外されることもあるとのべ、委員会への情報提供を求めました。

道側も、「季節毎の乗降客数に加え、利用者の属性や目的などの利用実態が明らかになり、こうした客観的なデータに基づき、線区の特性を踏まえた鉄道の必要性や、今後の利用促進に向けた具体的な検討などが行われている。より積極的にとりくむ」と答えました。

【期限優先でなく慎重な議論を】
財源問題について真下議員は、「道路特定財源や利益をあげているJR東、東海、西などとの連携をしながら、他の財源を提案する声もある。関係者間の議論の進展を踏まえながら引き続き検討していくことを提案。黒田交通企画監は、「道議会での議論や地域における検討状況を踏まえながら具体的な支援のあり方についてさらに検討を進める考え」を示しましたが、国と道、JRとの三者による打ち合わせや、フォローアップ会議の集中審議が決まっています。真下議員は、議論が見えないことがないよう、また、期限優先ではない慎重な審議が必要と主張しました。

北海道地方路線問題調査特別委員 _ 真下道議PDF