真下紀子道議が、2024年9月27日道議会予算特別委員会で、道警の警察官が19才の女性と飲酒した問題について質問しました。
この問題は2024年1月に道警の警察官らが旭川市の飲食店で、殺人などの罪に問われている、旭川神居古潭で起きた高校生を転落死させた捜査対象者(内田梨瑚被告)と19才の友人と飲酒していたとされるものです。
この飲食店の店主に対し口止めを依頼したとされる事を、真下道議は9月27日の予算特別委員会で質問しました。
真下道議の質問に対して、北海道警察は2019年(R元)から2024年6月までの懲戒処分者が50人にのぼり、盗撮や酒気帯び運転、公文書不適切、酒気帯び運転、犯人隠避、窃盗、児童買春、住居親友、拳銃誤射、大麻、わいせつなどの犯罪で、免職9人、停職12人、減給22人、戒告7人が懲戒処分となっていると答弁しました。
※2024年には、大麻や盗撮などの懲戒処分者が7人となっており、北海道警察の懲戒処分者は、深刻な事態になっています。北海道庁では懲戒処分を、所属振興局まで公表していますが、北海道警察は処分対象者の一部しか公表していません。
真下道議の質問で、懲戒に至らない「軽微」な案件とされた訓戒・注意等「監督上の措置」とされるものが、北海道警察では、2019年4月から2024年8月までの期間で、503人が「監督上の措置」とされている事がわかりました。
これらの内容は、無免許運転(免許失効中の運転)、傷害、暴行、公文書偽造、拳銃不適切管理、窃盗、パワハラ・セクハラなどなっています。
一般人に、こような事案があれば北海道警察は犯罪として取り締まるものばかりです。「(こような事案が)警察内部なら、訓告・注意という「監督上の措置」で済まされるなら、(一般人と)整合性が取れるのか。北海道警察としての責任をどの様に考えているのか」真下道議は質問しています。道警は原因・背景を分析の上、取組の強化を進めるとの答弁にとどまりました。
真下道議質問内容【飲酒に関し懲戒処分を受けた全国の警察官や警察職員について】「全国で、飲酒中または飲酒後の処分対象事案は、前年度より30人多い66人とほぼ倍増しています。北海道警察においても、監督上の措置のうち、節度のない飲酒による信用失墜行為が、2023年12月に2人、3月、4月、7月と連続して発生しているが、いずれも監督上の措置にとどまり、懲戒処分を受けていません。繰り返される事態をどう受け止めているのか。」と質問しています。
「旭川中央署では、旭川神居古潭で起きた高校生を転落死させたとする捜査対象者との飲酒、不倫、また未成年者との飲酒が道警察の職場の飲み会で行われていることに批判が高まっています。懲戒とせず懲戒注意にとどめていますけど、飲酒による重大な信用失墜事案が繰り返される事態というのをどう受け止めているのか。」「旭川中央署の警察官が当該のお店に置いていた名刺を回収して口止めする行為があったと聞いています。このようなことを道警察が放置したと言われては、信頼も安心も地に落ちかねません。」と質問しました。
※警察庁のまとめ 2023年に懲戒処分を受けた全国の警察官や警察職員は2022年より10人少ない266人だったことが2024年2月22日に警察庁のまとめで分かっています。この中でも、飲酒中または飲酒後に処分対象事案を起こしたのは2022年より30人多い66人とほぼ倍増しています。2023年5月新型コロナウイルス感染症が5類となり、コロナの影響が小さくなり酒席の機会や飲酒が増えたことも背景にあると言われています。
北海道警察の回答 北海道警察の増沢五郎警務部長は、個別の事案について処分の有無などの回答は差し控えると答弁。今後も職員による非違事案の絶無を図るため適正な調査に基づく厳正な処分を徹底するとともに、再発防止に向けて、とりうる施策をきめこまやかに実施し、道民の皆様の信頼回復に努めてまいりますと答弁しました。
答弁を受けた真下議員は、旭川の事案は、厳正な監察の上、厳正な対処をするように強く求めました。
この議会発言は2024年9月27日HTBテレビで報道されています。
中学生いじめ問題 警察の対応に「中学生いじめ再調査委員会」が言及
旭川市の中学生いじめ問題再調査委員会による再調査報告の中で、北海道警察の対応の問題に言及する異例の対応がありました。日本共産党の真下紀子議員は9月27日、予算特別委員会で北海道警察に対し、いじめ防止対策の観点から北海道警察の対応を質問しました。
報告書は「警察の事件対応としては、当委員会は評価する立場にはなく、特段の問題があるとも認められない」と前置きしつつも、「自殺の原因となるフラッシュバックの重篤化と長期化に大きく影響した可能性を否定できない」と結論付けました。
真下道議は、入院治療中に本人と警察以外の立ち会いもなく、2回にわたる警察の事情聴取は、治療的配慮がほぼなされない中で行われ、いじめ防止等対策の点から聴取や時期、方法、聴取者の慎重な検討が求められると述べ、聴取のあり方、情報の共有、証拠の扱い等について質問しました。
少年警察の北海道のトップである脇山義人少年課長は、「個別の事案については答えを差し控える」としつつ、児童生徒からの事情聴取は保護者等の同意を得たうえで、被害児童生徒の心情等を十分に考量して行い、入院中は医師の同意を得て行うこととしている」と答弁しました。「警察が入手した情報は、捜査上の秘密保持・プライバシー保護に十分配慮し、学校とも共有する。教育庁とも緊密に連携し、的確に対応する」と答えています。