北海道は、積雪寒冷のため水道の埋設深度が深く、一人当たりの管路が長いため、一般家庭用上水道料金は全国平均より4割高くなっています。道内35市の水道料金滞納件数は2022年度約59万1000件に急増しています。2012年に札幌市で起きた姉妹の孤立死の際、2023年7月13日の環境生活委員会で真下紀子道議は、給水停止や減額免除の活用などについて質問しています。
その際、道は、生活に困窮している住民に対する機械的な給水停止を回避するため、福祉部局との連絡・連携体制を強化、立ち入り検査時などに対応を確認すると答弁していました。
7月13日の環境生活委員会で道環境生活部は、道内35市の水道料金滞納件数は、2010年度約49万6000件、2018年度約41万4000件、2022年度約59万1000件と急増する一方、給水停止は2010年度約2万件、2018年度約1万8000件・約4%、2022年度約1万2000件・約2%に減少していると説明しました。
道内35市全てが条例で定めている水道料金減免制度は、16市で約26万1000件の実績に上っていると答弁しました。
真下道議は、非正規雇用や年金生活が物価高騰、電気料金値上げなどで生活が圧迫される中、くらしを支える減免制度が果たす役割の大切さを強調しました。
また、主要管路の耐震化計画が60%にとどまり、老朽化更新、耐震化の進捗が厳しいことから、地域所実情を把握し、支援するよう求めました。
加納孝之環境生活部長は、「人口減少、水道の老朽化、人材不足などの課題山積の中、地域の実情に応じた計画的な施設更新等のとりくむ」「生活困窮を理由として水道料金を滞納している方々に機械的な給水停止を避け、福祉部局との十分な連携を指導助言する」と答えました。
滞納件数 | 給水停止件数・比率 | |
2010年度 | 約49万6000件 | 約2万件・約4%、 |
2018年度 | 約41万4000件 | 約1万8000件・約4%、 |
2022年度 | 約59万1000件 | 約1万2000件・約2% |