2022年11月1日 保健福祉委員会
指定難病受給者症の交付遅れ道の甘い認識人員不足と負担は一時的
道は、これまで指定難病受給者症の交付事務を、26の道内保健所で対応していましたが、保健所がコロナ対応で業務が逼迫しているとして、今年4月から本庁が一括して受給者証の認定事務を行っています。しかし、9月末の有効期限に交付が間に合わず、交付対象31,200人のうち約27,000人が未交付となり、10月末でも交付されたのは23,732人(約76%)にとどまっていることが明らかになりました。
真下紀子道議は、2022年11月1日の保健福祉委員会で交付事務の遅延原因等について質問しました。道は、幹部職員の間でも有効期限が切れても、償還払によって還付されるという安易な認識だったと回答しました。
真下道議は「問い合わせが増えた9月に判断していれば少なくとも患者負担は生じなかった。二重に罪深い」と述べ、交付の遅れによる自己負担の影響を軽んじていたことが明らかになりました。
また、道は、電話対応などの業務や、保健所全体に集中した対応をしていたことを把握していなかっただけでなく、職員は7人、派遣職員8人で対応に留まり、人員確保も不十分で、事務の進捗管理をする工程表もなく、処理件数も把握していませんでした。
9月末に問い合わせが集中したことを確認した真下道議は、有効期限内に延長せず、2022年10月1日から道が有効期間の延長を決めた7日までの受診に自己負担が生じたと指摘し、これまでの償還申請は50件、72万円にとどまっており、医療機関や薬局の協力も得て、償還を遺漏なく行うよう求めました。
遅延が発覚後、部内40人の職員が休日返上で対応していました。
しかし、本庁もコロナ対応で保健福祉部の人員不足は限界を超えていると指摘した真下道議は、人員確保の必要性を強調しました。これまで高橋はるみ元知事によって重症者と負担額の重い患者に対象が限定されたため影響は大きいと指摘し、二度と同様の事態が起こらないよう体制強化と再発防止策を求めました。
しんぶん赤旗 2022.11.5