2022年2月2日 道議会地方路線問題調査特別委員会
2022年1月28日に行われたJR根室本線の鉄路存続等を協議する会議(JR北海道、道、沿線の首長で構成)で、鉄路の存続を断念し、新たな交通体系とJR北海道からの支援に合意できれば、鉄路の廃止を受け入れるとされました。
2022年2月2日 道議会の地方路線問題調査特別委員会で、真下紀子道議は、鉄路存続に向けた具体的提案を持たない道の姿勢を厳しく批判し、法改正も含めた存続へのあらゆる努力を求めています。
道交通政策局は、鉄路存続の断念の理由は、国の支援が得られない中、道と地方による費用負担が困難だと説明がありました。交通政策総合指針に盛り込まれた観光振興と災害時の代替ルートに関しても、観光事業者やJR貨物にヒアリングしただけで鉄路存続を断念しています。
真下道議は、貨客混載やITを活用した新たな観光ツールなど、道があらゆる可能性を提案・検討することもなく、圏域間移動を維持する姿勢に欠けていると指摘しました。
北海道新幹線の年間100億円もの赤字の中、地方路線の廃線を全道に波及させていると、国や道の姿勢を厳しく質問しました。真下道議は、九州で取り組まれている災害復旧の権限代行制度などを紹介し、鉄道にも国による代行事業を盛り込む法改正を行って根室線にもこれを適応することや、自然災害を契機に事実上廃線を強いることに歯止めをかけるよう提案しています。
道からは、「新たな交通体系の検討・協議を行っていく」と回答がされましたが、真下道議は、「国鉄分割民営化に端を発し、地方公共交通活性化再生法で国が公共交通の責任を放棄し、地方公共交通の責任を財政力の弱い自治体に押しつけている。あらゆる局面で、地方公共交通の責任が国にあることを主張し、本道の公共交通を守り抜く決意が示されなければ、道に対する信頼を失うことになる」と厳しい質問を行いました。