道、職員採用案内見直しへ
障害に合理的配慮求める
障害者雇用促進法が制定された2019年以降、道庁は身体障害に限定していた採用試験を精神・知的障害のある人にも広げましたが、正職員・臨時職員とも知的障害者の採用実績がほとんどありません。愛知県や東京都では、就業環境や採用者数を公表し、毎年採用していますが、道は背を向けてきました。
真下道議は、予算特別委員会で、「一律試験で一律の合否判定のままでは、障害に対する合理的配慮があるとはいえない」と指摘し、京都府と道の採用案内を鈴木直道知事に示し、「採用案内も知的障害に配慮されていない」とのべ、見直しを求めました。
鈴木知事は、「わかりやすい試験案内は必要。人事委員会と相談していく」と答え、採用案内を改善する考えを示しました。
知事、江差高看のパワハラ認める
「救済、再生に全力で対応」と答弁
第三者委員会がパワハラを認定し、道も認めた道立江差高等看護学院のパワハラ問題。真下紀子議員は、これまで繰り返し、学生の救済、再発防止策と関係教員の厳正な対処、学院の再生等を求めてきました。
2021年12月14日の第4回手折れ道議会予算特別委員会で、真下議員は、「行政区も所管も全く違う旭川のいじめはあったと発言した知事が、自ら責任を負う道立高看のハラスメントを認めていない。認めて謝罪することが救済の前提」と追及しました。これまで一貫してハラスメントだと認めてこなかった鈴木直道知事は、「ハラスメントがあった事案」とやっと認め、「学生の救済と学院の再生に全力で取り組む」と答えました。
太平洋沿岸の赤潮被害
「漁業継続に支援を」、農水大臣に直接要望
北海道太平洋沿岸の赤潮被害は82億円を超え、回復までに数年かかると見込まれています。現場の声を聞き、2021年11月26日、紙智子参議、岩淵友参議らと金子原二郎農水大臣に漁業を継続していけるよう国の支援を緊急要請しました。また、12月14日の12月議会では総括質疑で、調査と原因究明、何より漁業が継続できるよう従来の枠を超えた対策が必要と、知事に求め、補正予算を可決しました。
高校の公私間格差の是正を
道補助の削減やめよ
私立高校と公立高校の格差を縮小するため、3年間で国費を9,133円増額する一方、道の単独措置費は2,743円も減らしてきました。真下議員は、高校生や保護者、教職員が集めた2万人を超える署名に応え、国費増額とは逆に道が減額するという前知事からの悪弊を断つよう求めました。法の下の平等、教育の平等と機会均等から公私間格差と地域間格差の解消が不可欠と主張し、20万円を超える入学時納付金等の負担軽減とともに、年収590万円としている就学支援金の所得制限の緩和を求めました。
生徒一人当たり
補助単価 |
国費 | 道単独措置費 |
2019年度 | 349,447円 | 5,872円 |
2020年度 | 354,729円 | 3,788円 |
2021年度 | 358,580円 | 3,129円 |
Smart道庁とは何か道民サービス向上、明確ではない
個人情報を守るべき視点で 脆弱な道のメールは見直しを
Smart道庁(賢い、高性能な)と銘打った道庁改革がすすめられていますが、中身はデジタル化による業務改革、スリム化です。これまで公用スマホがなかった職員に一人一台配備するだけ。「効率化によって組織活力の向上と道民サービスの向上を目指す」と総務部は答えましたが、何をするのか明確ではありません。
総合政策部は、行政の集めた情報を匿名加工して公表するオープンデータ化を進めると答えました。しかし、Smart道庁の工程は入っていないと総務部が明言。個人情報は匿名加工されてもビックデータと組み合わせれば個人情報に限りなく近づくと言われています。行政が特定の目的で集めた詳細で正確な個人情報を民間の利益に供することにつながりかねません。
また、道のメール送信方式は、特定のアプリがないとスマホでは開けず、セキュリティも脆弱だと指摘されています。真下議員はすでに国も民間も撤退し始めているとのべ、見直しを求めました。