北海道で広がる福祉灯油168自治体 助成を実施
灯油の高騰が家計を圧迫する中、11月末時点で、道内179自治体のうち168自治体が、非課税世帯などへの冬季間の※1灯油助成を実施することが確認されています。168自治体のうち102自治体は、灯油助成事業費の半額を、道が負担する地域づくり総合交付金で実施することが予定されています。事業費予算が現在未定の自治体も、札幌市を除き、地域づくり総合交付金での事業費が検討されています。
※1 : 灯油価格高騰に伴う特別措置として、生活困窮世帯(灯油価格の変動で冬期間の生活に影響を及ぼす低所得世帯)に、経済的負担を軽減するため、灯油購入に係る費用の一部を助成する制度。◯例1 函館市:1世帯あたり5,000円、◯例2 上川町:1枚あたり25リットルの福祉灯油助成券を4枚交付、◯例3 旭川市:1世帯10,000円・生活保護世帯5,000円、◯例4 1世帯東川町50,000円。(ここに示す自治体は、例としての参考です。れぞれの自治体で対象とする世帯は、年齢や均等割課税世帯や生活保護世帯などで、助成金額や方法は違います。)
金子恭之大臣は、2021年11月12日記者会見で「地方自治体が行う、生活困窮者に対する灯油購入費の助成といった原油価格高騰対策の経費に対し特別交付税措置を講じる。地方自治体が生活者や事業者の支援に不安なく取り組めるよう財政支援をしっかり行っていく」と述べています。
道保健福祉部が、生活保護世帯を対象にした場合に※2 収入認定しないとする二度にわたる通知では、総額を12等分した額を月額としたうえで月額8000円を超えないことが明記されています。月額8000円を超える場合は、国に照会し、柔軟に対応するとしています。また、12月9日(木)の道議会予算特別委員会で、真下紀子道議が質問後に、道が出した通知には、全道の実施状況、実績一覧が添付され、市町村の取り組みが紹介されいます。真下議員は、「道の通知が力を発揮している。道民が安心して冬場を過ごせるようこれからもとりくみたい」と話しています。
※2 2007年12月の生活保護世帯に対するが福祉灯油を収入認定しないようにという通知がいまも有効である事を、2021年11月26日に日本共産党道議団は、厚生労働省から確認をとっています。なを2014年2月、衆院災害対策特別委で、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が、生活保護世帯が福祉灯油から外されている問題を取り上げ、「灯油代の助成を生活保護制度上の収入に認定しない」との政府の答弁を引き出しています。
福祉灯油は、地域づくり総合交付金(地域づくり推進事業)おもに福祉振興・介護保険基盤整備事業として交付されており、道が1/2程度を負担して実施されています。
北海道HP 総合政策部›地域創生局地域政策課›subsidy›地域づくり総合交付金(総合政策部地域政策課)より抜粋
参考 平成26年度地域づくり総合交付金の事業 福祉灯油の実施状況 上川地区一部
2021年12月18日 しんぶん赤旗
2021年12月15日 しんぶん赤旗