道議会少子高齢社会対策特別委員会
介護施設の新型コロナ対策の研修・防護具の備蓄を求める
2020年6月3日の道議会少子高齢社会対策特別委員会
札幌の高齢者施設「茨戸アカシアハイツ」で新型コロナ感染症の集団感染がおこり、多くの方が亡くなりました。真下紀子議員は、介護施設における対策の強化を求めました。
介護施設内で症状が確認されから、検体を採取し、結果が出るまでに数日を要します。新型コロナウイルスは発症の二日前から感染力があるとされているため、「どのような感染拡大防止を行えばいいのか、入院まで待機する現状の施設でどのようにゾーニングすればよいのかなど、研修・専門家からのアドバイスが必要」と現場から要望が寄せられました。真下議員は、感染予防のためのマスク等の防護具の供給・備蓄とともに、集団感染を検証し、専門的研修・助言の必要があると質しました。
道保健福祉部は、「福祉現場の職員には感染症対策の知見や実務体験等が少ないことから、感染事例等を踏まえ、実践的な研修が必要。急ぎ検討する」と答弁。またケアマネの資格継続などの実務研修は、会場の収容率を50%とするなどの感染防止対策をとって実施すると答えました。
一方、「防護具等の備蓄は一定数行っており、感染症患者が確認された施設等へ迅速に提供していた」と答弁しましたが、真下議員は、予防のためのマスク等は不足していると実態を示し、「感染者の多い地域との往来自粛の中では振興局単位の備蓄が不可欠」と説明と、供給・備蓄の見直しを求めました。
高齢者は感染への不安から、デイサービスなどの利用を控えています。介護事業所では、電話での見守り、や短時間訪問で介護報酬を算定できることとされましたが、利用者にとっては、サービスが縮小されるのに利用料は徴収されます。道は国に対し、利用者負担額を徴収しないこともできるよう国に要望していると答えました。
さらに、真下議員は、社会的機能を有する介護施設の事業継続のため休業補償が必要と主張。感染・接触疑いで自宅待機とする職員について」、雇用調整助成金や持続化給付金の対象となることを周知するとともに、利用減収で経営難となっている事業所への減収補てんを求めました。
2020.6.16 しんぶん赤旗