2019年1月9日(水)北海道議会 地方路線問題調査特別委員会
真下紀子道議は、JR北海道の基金運用益が当初の見込みより5480億円も不足していると指摘し、経営危機は、新幹線の赤字に大きな原因があると指摘したうえで、「地域に財政負担を求めるのは国の責任放棄に他ならない」と厳しく指摘しました。率先して利用拡大を進めるのがJRの最優先課題ではないかとただしました。また、青函トンネルの負担に関連して、九州・四国と本州との連絡方法と負担について質し、負担のあり方の見直しを提案しました。
本州四国連絡橋の一つである「瀬戸大橋」は本州四国連絡橋公団が整備し、日本高速道路保有・債務返済機構が所有・管理しています。「新関門トンネル」は国鉄が整備し、JR西日本が所有、自らの負担で維持管理しています。青函トンネルは、日本鉄道建設公団が整備し、同公団を引き継いだ鉄道建設・運輸施設整備支援機構が所有・管理しており、JR北海道が同機構に利用料を支払い、自らの負担で線路の維持管理を行っていることが初めて明らかになりました。
真下道議は、それぞれ経過や方法に違いがあるが、一方だけの負担ではなく、往来がある双方が負担することで収益配分できるよう検討が必要と提案しました。また、道が予定している緊急・臨時的財政支援について、法的根拠の明確でない財政支援ではないかと質問し、国とJRの経営責任をあいまいにしてはならないと厳しく指摘しました。また、被災から6年も復旧の見通しがたたない日高線について、道が2003年2月に策定した「日高胆振沿岸海岸保全基本計画」の中に、被災した大狩部地区などが「海岸保全をしようとする地域」の指定されている事実を示し、鉄道海岸の議論にとどまらず、庁内でもあらゆる連携を図り、国の支援を得られる手法の真剣な検討を求めました。
2019.1.18しんぶん赤旗